フレイムスカルの対決

なにか大きなものの一部

この遭遇は独立したものとして使用してもよいが、より大きなダンジョンの一部として使用するのが最適だ。フレイムスカルは表向きは殺人の神であるバールと結びついているが、悪の神を信仰するクレリック、ウォーロック、またはウィザードによって作られた可能性がある。このフレイムスカルは、ファンデルヴァーの失われた鉱山の最後、波音の洞窟のエリア12に適合する可能性がある。その場合、創造者はクモの女王ロルスを信仰するウィザード、黒蜘蛛であるかもしれない。他にも、このフレイムスカルを従えるほどの超自然的な悪が登場するダンジョンアドベンチャーには、ウォーターディープ:狂える魔道士の迷宮の第2層や、 Princes of the Apocalypse(未訳)の永遠の炎の神殿などがある。

フォーゴトン・レルムのバルダーズ・ゲートは、悪の神バールと強いつながりがある。この美しい呪われた都市のより暗い部分を探検する冒険者たちは、この燃える怪物との戦いにはぴったりだ。

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社会的遭遇:フレイムスカルの対決

この社会的遭遇は少なくとも1つの戦闘遭遇につながる。これは5レベルのキャラクターのパーティに適している。

古代のダンジョンを探検しているパーティは、ダンジョンの廊下をフレイムスカルが行ったり来たりしながら、意味不明な言葉をぶつぶつ言っているのに出くわす。フレイムスカルは、それから角を曲がって視界から消える。キャラクターが調査する場合、またはダンジョンの他の場所に向かった場合は後のある時点で、フレイムスカルが後ろから飛び出してと宣言する。「助けてくれ。」

遭遇の要約

キャラクターはフレイムスカルに出会う。彼は頭を下げて、命令をするーー助けてほしいと。この哀れなアンデッド・クリーチャーは、自分の心が過去のあいまいな記憶のまごつくようなイメージで満たされているのだ、と主張する。どんな過去なのかはわからないが、自らの前世は正義の戦士であり、フレイムスカルはなんとしても生き返りたいと思っている。

フレイムスカルは、自らを創造したネクロマンサーに直接危害を加えることはできないが、邪悪なネクロマンサーの本を覗き見たので、この呪いを解く方法を知っていると説明する。フレイムスカルは、儀式を実施するために必要な3つのアイテムについて説明するーーーそして獲得するための最も困難なアイテムは、過去の人生でフレイムスカルを殺した人物の頭である。キャラクターがフレイムスカルが信頼できると考えるなら、彼らは死霊術師を打ち倒し、彼の首をフレイムスカルのもとに持って帰り、その儀式の魔法陣に設置せねばならない。

キャラクターがフレイムスカルに戻ったとしても、彼らの仕事は完了ではない。彼らはまだ儀式を続ける必要がある。最初にフレイムスカルを作った暗黒の魔法は、その創造を諦めようとはしていない。キャラクターが儀式を遂行しながら、フレイムスカルの攻撃を生き延びることができれば、彼らは惨めなアンデッドの怪物を救うことができる。もし彼らが生き残らなかったり、フレイムスカルを破壊したりしたら、儀式は失敗し、彼らのすべての戦いは無駄になってしまうだろう。

遭遇のスタート

暗く陰気なダンジョンのどこかで、キャラクターはゆらめく光を見る。次の文を読むか言い換えること:

視界の向こうに揺らめく炎が動いている。それはダンジョンの廊下を滑るように移動しており、50フィート近く離れている。光のいたずらのようにも見えたが、その緑の炎を見たことを否定することはできない。君たちがそれに目をこらすと、炎は角を曲がって視界から消えた。

キャラクターたちがゆらめく緑色の炎を追いかけると、炎は廊下の先の円形の部屋に現れる。部屋の高さは50フィート、吹き抜けの天井で、直径は約30フィートだ。部屋の中央にはエメラルド色の火が浮かんでおり、炎からの光がその下の地面にある灰の輪を照らしている。灰の輪の直径は約5フィートで、細かな魔法の文字で装飾されている。

キャラクターがフレイムスカルを攻撃する場合、「戦闘遭遇:フレイムスカルとの戦い」を参照することもし彼らがそれに話しかける場合、ーー少なくとも、それを攻撃しない場合ーー次の文を読むか言い換える。

炎があなたの方に向くと、あなたはそのちらつく深淵の中に顔のような構造を見る。炎は長い間、頭の肉や筋を焼き尽くしており、代わりに灰褐色の頭蓋だけが残っている。眼窩が秘術の力で輝き、そうして話し始める。あごを下げ、弱々しい声で言う。

「助けてくれ・・・私を・・・」

キャラクターがこの亡霊と話す場合、次のように言う:

「頼む・・・助けてくれ・・・。今は正気がある。めったにないことだ」 と、燃えている頭蓋骨が突然狂ったように笑いだす。自らを鎮めることに成功したのか、数秒後に静かになる。

「いつだって、あの恐ろしい光景が目に浮かぶんだ。悪の力が囁いている。私の中に何かを流し込んでいる。しかし、何かが私を瀬戸際で食い止めているんだ。私には陽光で輝く戦士が見える。ーーー間違いなく、私はかつてそのような存在だったのだ。助けてくれ!助けを求めている!」

冒険者たちがフレイムスカルに話しかけると、次の情報が明かされる: 数分ごとに、暗黒神バールの闇のささやきがフレイムスカルの心を支配し、そのたびに躁病のように笑い狂ってしまう。

どうやって死んだのか。フレイムスカルはかつて正義の名の下に戦った戦士、おそらくパラディンであった。彼はフレイムスカルとして目覚める前の、最後の光景をぼんやりと覚えている。角つきのヘルメットをかぶった戦士が、大きな剣を振っている光景だ。

誰が作ったのか?頭蓋骨の次の記憶は、血に染まった白いローブを着ているネクロマンサーによって呼び起こされたというものだ。ネクロマンサーはバールの紋章のアミュレットを身につけていた。死霊術師はいつも邪悪な魔術書を持っており、フレイムスカルは死霊術師を直接傷つけることができないように魔法で強制されている。しかし、それでも彼のことを調べることはできた。

元の体を取り戻すためには儀式が必要だ。死霊術師の本の一つには、死霊術の犠牲となったわがままな魂のために、体を再構成する方法が掲載されていた。ここ数週間、フレイムスカルは秘密裏に儀式の魔法陣を準備してきました。しかし、それを実行するには3つの最後の構成要素が必要だ:第一に「意志ある者の血」が、第二に「殺した刃」が、第三に「蘇らせしものの頭」が。

死霊術師の隠れ家の場所。DMの裁量で、フレイムスカルはキャラクターを、ダンジョンの他の場所にある死霊術師の秘密の隠れ家に向かわせることができる。フレイムスカルは彼らをその場所に導くことはできるが、彼らが死霊術師と戦うのを援護することはできない。フレイムスカルを動かす魔法は、その創造主に直接危害を加えることを禁じている。

儀式の構成要素

フレイムスカルが必要とする3つの儀式構成要素は、やや不可解である。プレーヤーたちはこれらが何を指しているのかを理解する必要がある。そのため、あなたがこれらについて考察する必要はない。構成要素は次のとおりだ:

* 意志あるクリーチャーの生贄の血。任意の量の血液が、任意に与えられる限り、十分である。
* 命を奪った剣。他のクリーチャーを殺すために使用した刃なら何でもよい。もしあなたが特に語句的な意味を重視し、妙な展開を望むなら、「殺した剣」が動く類のソードだけを指している可能性もある。なぜなら、用語的には、剣の使い手こそが殺した人だからです。
* 「蘇らせしものの頭」とは、フレイムスカルを動かした死霊術師の首のことである。

死霊術師の発見

もしあなたが自分が作ったダンジョンにこの遭遇を設定するなら、死霊術師を置く部屋を設定すること。もしあなたがこの遭遇をダンジョンの外に設定したなら、死霊術師は適当な田舎かどこかに隠れ家を持っている。キャラクターはそこへ行くために移動する必要があるが、フレイムスカルが彼らを導くことができれば、移動は簡単である。フレイムスカルが誘導しない場合、パーティは難易度15の集団【判断力】〈生存〉判定を行なう。成功すると、彼らは1日の旅行の後に隠れ家を見つける。失敗すると、彼らは道に迷って、最終的にフレイムスカルと出会った場所に戻る。

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戦闘遭遇:死霊術師の隠れ家

パラディンをフレイムスカルに変えた死霊術師は、古く衰えたヒューマンであり、実用のため自らを歩く死体に変化させている。彼はかつては白いローブを身に着けていたが、長年にわたって大量の血を浴びたことで、ローブは永久に錆び色に染まった。彼は血塗れのブラインとして知られており、常に武装する護衛、スケルタル・ナイトのカイッグに自らを守らせている。

この戦いでフレイムスカルのHPが最大値の半分にまで減少すると、彼はすぐにキャラクターと最初に出会った場所にまで逃げる。

ブラインは、自分が準備した全ての呪文(彼のステータスブロック参照)に加えて、DMが選んだ3レベルまでの死霊術の呪文を呪文書に記載している。ブラインは死霊術師のステータスを使用しているが、以下の変更が加えられている。これらの変更により、彼の脅威度は5(1800経験点)に減少する。

カイッグはブラインの命令に疑いなく従っている。彼はミノタウロス・スケルトンのステータスを使用するが、次のように変更する。

技能チャレンジ:復活の儀式

キャラクターが3つの儀式構成要素をすべて回収し、最初にフレイムスカルと出会った場所に戻ったら、儀式を開始して彼を元の体に戻すことが出来る。フレイムスカルはアイテムを配置する方法(円の周囲を正三角形で囲むように配置する)を指示し、その後、円の中央に移動する。

キャラクターは儀式を成功させるために、DC18の能力値判定を3回成功させる必要がある。キャラクターはこの判定を自身のターンのアクションとして行う。この判定は、魔法の儀式について役に立つとダンジョンマスターを納得させることができる限り、どんな能力値やどんな技能や道具習熟でも使うことができる。〈魔法学〉〈宗教〉〈説得〉の技能による判定は常に許可されるべきである。

血塗れのブラインの呪文書を所持しているキャラクターはこの技能チャレンジを終わらせるための【知力】判定に有利を得る。

しかし、最初の判定に成功すると、フレイムスカルは激しくけいれんし始め、その炎が強まり、狂ったように笑い始める。フレイムスカルは暴走し、判定を行ったキャラクターに2本のファイア・レイを放つ。これらの攻撃は、不意打ちできない事情がない限り、キャラクターへの不意打ち攻撃となる。エリア内のすべてのクリーチャーは、これらの攻撃が解決された後にイニシアチブを振る。次のターンに、フレイムスカルはわずかな理性を取り戻す。「儀式を続けろ!殺人の神・・・奴のささやきが強すぎて、抵抗できない。続けろ!頼む!」その後、彼は再び正気を失い、狂ったように笑う。

この技能チャレンジは、キャラクターが儀式を中止するか、フレイムスカルが殺されるかすると失敗する。しかし、誰かが判定に失敗すると、儀式に関わっているすべてのクリーチャーは3(1d6)の[精神]ダメージを受ける。

結末

キャラクターが儀式を完成させると、フレイムスカルは地面に落ち、活気を失い、その周囲の緑色の炎が儀式の円に閃光を放つ。炎はどんどん高くなっていき、身長6フィートほどの人間の男性のシルエットを作り出す。そうして、炎の柱は骨や筋、肉へと融合していきエメラルドグリーンの目をした裸の筋肉質な男が円の中心に現れる。

この男は冒険者たちが彼のためにしたすべてを覚えているが、ヒューマンだった頃の時代はないーーー名前さえもわからない。彼はキャラクターたちに感謝し、それから何か予備の服を持っていないか尋ねる。この騎士は、DMの裁量で、少なくとも1週間、または記憶が回復するまで、喜んでキャラクターたちに同行する。

失敗。儀式が正常に完了する前にフレイムスカルが殺されると、頭蓋骨が地面に落下し、カタカタと音を立て、黒の煙を放出する。かすかにちらついた人影が儀式円の中に現れるが、この姿も煙に消える。フレイムスカルに変化したパラディンの魂は永遠に失われる。

オプション戦闘遭遇:フレイムスカルとの戦い

このシナリオのいずれかのタイミングにおいて、キャラクターが理由もなくフレイムスカルを攻撃すると、事態はややこしくなる。戦闘の1ラウンド目のイニシアチブカウント20で、2つのエメラルドグリーン色のウィル・オ・ウィスプがフレイムスカルの眼窩から吹き出して、戦闘に参加する。

両方のウィル・オ・ウィスプが殺されると、フレイムスカルは次のターンの終わりまで盲目状態となる。フレイムスカルが殺されると、それは苦悩と怒りの叫びを上げる。その直後、首のないソード・レイスの戦士がフレイムスカルの部屋中央の儀式円に現れる。殺されてフレイムスカルにされたパラディンの苦痛の魂は、フレイムスカルの破壊によって解き放たれ、彼を不当に扱ったあらゆるものへの際限なき復讐を求める―――そこには冒険者も含まれる。このレイスを殺すか、復讐心を鎮める方法が見つかったなら、レイスの暴走は止まる。