マイコニドの霊廟の謎

戦闘遭遇:マイコニドの霊廟の謎

この戦闘遭遇は、3レベルのキャラクターたちのパーティに適しており、「今週の遭遇:サンゴのコロシアム」の続編として使用することができる。

数日前、小さな漁村近くの沼の暗がりにマイコニドのコロニーが生まれた。彼らは新しいコロニーとなる場所を見つけた。長い間忘れられていた墓地のくずれかけた霊廟に定住した。彼らの精神接触の胞子は野放図に広がっており、湿地に埋められた遺体に感染し始めている。これらの遺体はスポア・サーヴァントとして動き出し、マイコニドは冒険者たちのような望まぬ侵入者から新しい家を守るために監視役として使用している。

遭遇の要約

この遭遇で、キャラクターたちは沼の真ん中にある古い墓地に偶然出くわす。調査すると、彼らは動く死体から攻撃を受ける!彼らは攻撃してきたアンデッドを撃退し、霊廟を捜査し、その背後にいる真の悪党を明らかにする。それは、死体に胞子を寄生させ、遠隔操作の操り人形に変えたマイコニドの集団である。キャラクターたちはマイコニドと交渉をするか、殺すことができる。

この遭遇には、次の3つの要素がある。

発見:キャラクターたちは放棄された墓地を見つける。

試練:キャラクターたちはアンデッドに攻撃される。

露見:キャラクターたちは、ゾンビが実はマイコニドのスポア・サーヴァントであることを知る。そうして、キノコ人間たちを説得したり破壊したりすることができる。どちらにせよ、財宝を獲得する!

遭遇開始(発見)

キャラクターたちが暗い沼地をさまよっている。次の文を読むこと:

沼地を歩いていると、沼からのただよう悪臭に、腐った肉の匂いのようなものが混ざりはじめた。近くを見ると、下生えの先に小さな墓地がある。約20数個もの古い墓石が湿地の土に立ち並び、墓石の奥には石の霊廟がある。

キャラクターたちが墓地を避けた場合は、そのまま進めてしまうこと。1週間後に、湿地がマイコニドのスポア・サーヴァントによって、沼地が完全に制圧されることになるだろう。

ゾンビの攻撃(試練)

キャラクターたちが調査を行う場合は、以下を読むか言い換える:

墓地は長い間放置されていたようだ。墓石は摩耗し、大部分はコケや、汚れ、多量の菌類で覆われている。霊廟は奥にぼんやりと佇んでおり、その暗い入り口からかすかな霧の雲が出ている。

しかし、キャラクターたちが霊廟に辿り着く前に、湿った土から腐った手が飛び出す。

続いてもう一人、もう一人と!恐ろしいほど長い爪を持ち、腐食したチェイン・メイルを着込んだ3人の腐った人間が、地面から掘り出して、キャラクターたちに襲いかかる。イニシアチブを振れ!胞子に寄生されたこれら3つの死体はゾンビのように見えるが、実際はマイコニドの精神接触の胞子によって蘇生されている。これらのクリーチャーにはクアゴス・スポア・サーヴァントのステータスを用いる。

これらのスポア・サーヴァントは死ぬまで戦う。

マイコニドの霊廟(露見)

霊廟の入り口から漏れ出る「霧」は、霧ではない。難易度16の【判断力】〈知覚〉判定に成功したキャラクターは、それが実際には信じられないほど細かい菌類の胞子の雲であることに気づく。胞子を通り抜けて霊廟に入るキャラクターは、難易度8の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、咳をし始めてしまい、不意打ちすることができなくなる。キャラクターがさらに1時間ここに残る場合は、さらにセーヴィング・スローを行う必要がある。もしキャラクターが24時間の中で、セーブに3回失敗すると、マイコニドの胞子に感染してしまい、スポア・サーヴァントになってしまう。

霊廟の内部は真っ黒である。中には10体のマイコニドの幼体(非戦闘員)、4体のマイコニドの成体、1体のマイコニドの王がいる。彼らは死者を見守る嵐の神、コードの像の周りにいる。

これらのマイコニドはキャラクターたちが入ってくると恐怖を見せ、防御的な体勢をとる。もしキャラクターたちが彼らとコミュニケーションをとろうとするなら、彼らはラポール胞子を使って喜んで対話する。

マイコニドはここで孤立したいわけではなく、コロニーを湿地全体に広げたいと考えている。マイコニドと近くの町が平和に暮らすための合理的な計画を提示できるキャラクターは、難易度14の【魅力】〈説得〉判定を行うことができる。成功すれば、マイコニドは計画に同意し、現在の王の寿命までの約24年間の約束を守る。

結末

キャラクターたちがマイコニドとの協議に成功すれば、王は+1ロッド・オヴ・ザ・パクト・キーパーを合意のシンボルとしてプレゼントする。キャラクターたちがマイコニドを殺すと、霊廟を見渡すコードの彫像の手にロッドが握られていることに気づく。

この遭遇をより大きなキャンペーンとする場合は、マイコニドを残すか殺すかの選択が、後になって意味を持つようにするとよい。キャラクターたちがマイコニドたちとどの程度良好な関係を築けたかが、後にマイコニドたちが広まったあとのキャンペーンに影響を及ぼすのだ。例えば、若いマイコニドの一人が家を出て冒険者と して訓練を積み、キャラクターたちはどこかの町でこの新しいマイコニドの英雄に出会う。もしくは、ドルイドの胞子のサークルなどで出会うという形にするとよいだろう。

マイコニドたちの死によって、キャラクターにどんな展開を与えられるだろうか?例えば、彼らの王の死の結果として、湿地に眠る数十人のスポア・サーヴァントが暴れまわってしまうかもしれない。